雪国ですが、凧づくりや凧上げの風習が盛んな秋田。
今年の始めに樺細工伝承館で開催された展覧会でも、県内の色彩豊かな凧が展示されていました。(ブログはこちら→「やっぱり心を掴まれる凧の世界」)

県内でも様々な凧が作られていて、6月には能代凧(通称:べらぼう凧)を作る北村凧提灯店 北萬さんの工房を見学させていただきました。(ブログはこちら→「べらぼう凧」)

機会があれば、ほかの凧産地も訪れたいなぁと思っていたところ、たまたま訪れた湯沢市役所で湯沢凧を拝見することができました。
エントランスに、全長2メートル以上の大きな凧が3つ飾られていました。

極彩色の武者絵風の凧と、墨一色で大きな目など顔が描かれた凧は、とにかくインパクトがあり、細部まで見応えがあります。
中央の凧は「まなぐ凧」と呼ばれています。

まなぐ凧というのは、「まなこ=目」という意味。
まじまじと見つめる大きな目が、邪気を払ってくれそう。湯沢凧は、縁起物としても古くから親しまれています。
シンプルな構図でカッコいいなぁ~と眺めていたら、あるこけしを思い出しました。

秋田市に住む女性から譲り受けたこけしのなかに、湯沢凧(まなぐ凧)が描かれたこけしがあったのです。
帰宅してすぐ、このこけしを確認しましたが、伝統文化の粋なコラボレーションに、心が躍りました。
さすがこけしの産地、湯沢市!
ちなみに湯沢凧は、空に舞い上がった姿も美しいんだよと、地元の方が教えてくれました。
今年はコロナで中止になってしまいましたが、凧あげ大会も毎年開催されているそうなので、いつか見てみたいです。