しめ飾りが好きな方に、嬉しい情報の共有です。
昨年、世田谷生活工房で開催されたしめ飾りの展覧会「渦巻く知恵 民具の未来 しめかざり」の動画がyoutubeで公開されています。
神々しいしめ飾りの数々に、思わず息を飲んでしまう5分間の映像です。
展覧会に興味があったけど行けなかった、行きたかったけど動けなかったという方も、ゆっくりご堪能いただけます。
紙垂がひらひら揺れる様子も幻想的で、しめ飾りがすぐそこにあるような存在感。写真とはひと味違う迫力に気付かされます。
愛媛の杓子型も3分50秒くらいのところで出てきます。
寝る前に見ると安眠できそう…ですが、私はアドレナリンが出てしまいそうなので、日中にたくさん一時停止しながら何度も観ました。はぁ美しい。

この展覧会をディレクションされたのは、注連飾り研究家の森須磨子さん。(注:展覧会は既に終了しています)
民藝ブームが来る20年以上前からしめ飾りに注目し、年末年始に各地に出向いてしめ飾りを研究&蒐集されています。
森さんのしめ飾りに対する眼差しは、深い敬愛と優しさが感じられます。
“どれが一番美しいか?”ではなく、“みんな違ってみんないい”という視点は、その地域に暮らす人々に希望と活力を与えてくれています。指針や常識がそれぞれ違うしめ飾り業界ですが、森さんはそれらをあたたかく見守る太陽のような存在だなぁといつも思います。

「 しめかざり —新年の願いを結ぶかたち 」は、森さんの視点を交えつつ、しめ飾りの基礎知識が書かれているので辞典のように頼れる本です。
そして私も最近知ったのですが、noteで「しめかざり探訪記」を書かれています。
●森須磨子さん note連載「しめかざり探訪記-6」
https://note.com/kousakusha/n/n29f7941e6276?magazine_key=mbe68556b57d2
これが最高に面白い。森さんと一緒に、しめ飾りを探す旅をしているような気持ちになれます。
どんな風にしめ飾りに出会って、作り手とどんな会話をしているのかなど、普段はなかなか聞けないレアな話がたっぷりと書かれているので興味のある方はぜひ読んでみてください。
ちなみに森さんは、絵本「しめかざり」も出版されています。

しめ飾りが出来上がるまでや意味や由来を、絵と分かりやすい文章で書いているので、子どもと一緒に読んでも楽しい一冊です。
しめ飾りの時期はまだ少し先ですが、雨の多いこの時期にしめ飾りについて考えてみるのも良さそうです。
年末はどうしてもバタバタするので、下半期に向けてたっぷりと栄養補給&インプットをしておきたいものです。
・森須磨子さん note「しめかざり探訪記①」 https://note.com/kousakusha/n/n2d6c6945cac4