【フリーペーパー】いま、秋田村から vol.6 発行のお知らせと配布場所

秋田の手仕事を紹介するフリーペーパー いま、秋田村から vol.6を発行します。

今号は、削り花の特集です。

   

削り花とは、木を削って作られた春の彼岸の供花のこと。生花の入手が難しかった時代に作り始められたと言われています。

秋田では、大館、大仙、仙北などで今も手作りされていて、彼岸前の3月になると道の駅やスーパーなどに色とりどりの削り花が並びます。

  

    

    

2018年の夏に秋田へ移住した私が削り花を初めて見たのは、翌年の春のことでした。

スーパーの入口正面にある特設コーナーで、ひと際存在感を放っている花々を見て「どこに飾るものなんだろう?」と不思議に思いましたが、たまたま近くにいた店員さんに用途を教えていただき、雪国ならではの独特な風習に驚きました。

   

  

削り花について、なんとなく理解はしたものの…、

でもなぜ、生花が容易に手に入る今も、削り花が供えられているんだろう?

なんで木で作られているんだろう?

どうしてビビットカラーなんだろう?

東北に多い理由はなんだろう?

という素朴な疑問が次々に湧いてきて、作り手に直接話を聞いてみたくなり、大仙市の鈴木三郎さんと恭子さんを訪ねました。

  

  

作業場で作り方について尋ねると、「なんもなんも。見りゃ分かるじゃろ、簡単なんじゃよこれ。」と言いながら、一連の作業工程を見せてくれた三郎さん。

  

新鮮な驚きと削り花に込められた想いに感動し、その後、何度か取材をさせていただくうちに想いが募り、今回の発行に至りました。

 

山から採取した原料の朴ノ木(↑)

 

 

  

削り花について調べを進めると、奥深い民俗文化の世界に繋がっていました。

民俗学では、木を削って作られた花などの信仰物(儀礼具)を「削りかけ」と呼んでいますが、削り花もこれに属します。

各地に伝わる「削りかけ」は、花や花のような形をしたものが多いのですが、それらは東北だけでなく日本各地に息づいており、秋田、宮城、福島の事例を追いかけていたら、いつの間にか埼玉のケズリバナに出会い、そして気付けばアイヌ文化のイナウにたどり着いていました。

こんなご時世なので現地調査は控え、論文や文献を頼りにした空想上の旅しかできませんでしたが、1本の削り花を起点に、まるで壮大な旅をしているワクワク感を味わえたのは、SNSを通して削り花に関する資料や写真をお寄せいただいた皆さんや、興味深い論文や文献を書いてくださった研究者たちのおかげです。

 

本誌後半では、各地の削り花を含む「削りかけ」についてもご紹介しています。

  

  

ちなみに本文では、削り花、削りかけ、イナウという一般には聞き慣れない言葉が登場しており、一応「※」で概略を記していますが、興味のある方のために、私なりに整理した補足記事を書いてみましたので(こちら)、参考にしていただければと思います。

ブログ【フリーペーパーの補足】削り花、削りかけ、イナウについて(2021年4月30日)▶

 

削り花の風習は廃れてしまった地域も多く、SNSを通して削り花の情報を募集した時も「昔はあったのに…」という情報をたくさんお寄せいただきました。

 

鈴木さんご夫妻も後継者がおらず、「自分たちが辞めてしまったら、この文化が途絶えてしまう…」という使命感が、真冬の大変な作業の原動力になっているようです。

  

 

雪国ならではの視点や思考、豊かな価値観が表れた「削り花」は今や稀少になりつつありますが、知れば知るほど奥深い魅力を宿していることに気付かされます。

本誌は、この美しい特有の文化を一人でも多くの方に知っていただけたらと思い作成しました。

削り花の風習が身近な方も、初めて知ったという方も、「春」や「彼岸」に寄せる人々の想いに寄り添いながら読んでいただけたら嬉しいです。

  

  

私たちの日常には、土地に根ざした美しい風習や文化がたくさん潜んでいます。

真価に気付くと、なんでもなかった日常がキラキラと輝いたり愛おしく感じられることもあるので、そんな視点や体験を大事にしながら、私自身これからも地域の風土に学んでいきたいと思います。

秋田の暮らしを、もっと好きになるために—。

 

  

  

  

   

 

フリーペーパーは、下記の店舗で配布いただいていますが、オンラインショップから取り寄せることも可能です(本紙は無料ですが、送料がかかります)。

  

 

【 フリーペーパー いま、秋田村から vol.6 】

サイズ B5 8ページ
発行日 2021年5月
制作・発行 Nowvillage 今村香織

 

 

    

【配布店】

晴耕雨読  北海道函館市谷地頭町26-8

のしろ家守舎  秋田県能代市元町4-6 マルヒコビルヂング

佐藤木材容器  秋田県南秋田郡五城目町大川谷地中堰添35

パパヤー  秋田県秋田市新屋10-14 参画屋

blank+  秋田県秋田市楢山本町2−2

ヤマキウ南倉庫  秋田県秋田市南通亀の町4-15

秋田市文化創造館  秋田県秋田市千秋明徳町3-16

乃帆書房  秋田県秋田市大町2丁目4−23

マザー食堂savu.  秋田県秋田市楢山南中町2−40

暮らしの道具と紅茶とみつばち  秋田県由利本荘市東梵天67-1

木工舎つきのわ  秋田県由利本荘市平岫牛王瀬14

樺細工 八柳  秋田県仙北市角館町下中町2

・美容室ヨハン 秋田県仙北市角館町上菅沢2−33

ミンカ  秋田県大仙市大曲通町2−33

花fe香fe  秋田県仙北郡美郷町黒沢高野51−17

in-kyo  福島県田村郡三春町中町9

安房暮らしの研究所  千葉県南房総市千倉町平磯1301-1

創造アトリエおおきな木  埼玉県川口市元郷4-3-8 1F

木風堂 Kippudo  埼玉県川口市安行領根岸2244−3

本原カフェ  長野県上田市真田町本原

ちいさいおうち  鳥取県米子市皆生温泉2-9-36

・やの家  愛媛県松山市北立花町101-4

まなべ商店  愛媛県四国中央市豊岡町長田 168

himaar coffee&crafts  山口県岩国市今津町1-10-3

heritage  福岡県福津市勝浦2407

SONNE   宮崎県都城市上川東1丁目18−6

  

  

  

配布にご協力いただける方へ  

配布にご協力いただける方は、ご住所、店名(お名前)を明記のうえ、info@nowvillages.com までメールをお願いいたします。フリーペーパーをお送りさせていただきます。問い合わせについても、お気軽にどうぞ。

  

  

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