
イタヤ細工は、200年の歴史がある角館の伝統工芸で、素材はイタヤカエデの若木が使われています。イタヤ細工に限らずこうした編組品は、編むまでの(ヒゴを作るまでの)作業がとにかく大変で、時間と労力がかかります。
制作するのは、佐藤定男さんと妻の智香さん、姪の本庄あずささん。


毎年秋に山に入って材料となる木を採っていますが、近年は雑木林の減少によりイタヤカエデの木(しかも若木)を探すことが大変だそう。加えて、佐藤さんご夫婦の高齢化など、制作に必要な原木を運ぶのは大仕事です。
こうした事情から注文いただいてもその年に作れないこともあり、場合によっては2年以上待つこともあるとか。

イタヤ細工は、農具作りとして発展してきた手仕事で、農作業に欠かせない箕(穀物を振り分ける道具のこと)や用具入れ、腰に付けるカッコベ(腰かご)などが有名です。
今では、暮らしの中で身近に使えるお弁当かごや小物入れとして親しまれていますが、寒冷地でゆっくり育ったイタヤカエデの木は強くて丈夫。よほどのことがない限り壊れることはありません。それくらい強くて長持ちするシロモノなのです。
白くて美しい木肌は、年月とともに飴色に変化します。

白木は爽やかな印象ですが、写真(右)のように20年、30年使い込んだイタヤ細工は飴色に経年変化し、それもまた素敵です。こうした特性や魅力は、自然素材ならではのもの。ゆっくりと時の流れを楽しみたいものだなぁ~と、思わされます。
今回オンラインショップでご紹介するのは、おにぎりかご、丸型の小物入れ、パンかご、平ざる、蓋付きのかごなど。

軽くてしっかりしているので持ち運びもしやすく、日常使いに最適です。
定番の果物入れとしてはもちろん、サイズによっては布ものを入れたり、文具や手紙を入れたり、仕事用のデスク周りでも重宝しそうです。
素朴なあたたかさとシンプルな美しさが光るイタヤ細工は、使うほどに良さが分かるもの。興味のある方は、オンラインショップをのぞいてみてください。

・オンラインショップ http://nowvillages.shop-pro.jp/